☆独断と偏見に充ちた愛のエンタメ感想文☆
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『エラいところに嫁いでしまった ! 』全9話 視聴完了
評価:
仲間由紀恵,槙村君子,谷原章介,濱田マリ,橋本さとし,温水洋一,猫背椿,渡辺夏菜,松坂慶子,後藤法子
東宝
¥ 14,963
(2007-06-22)
アカの他人同士の男女が偶然出会い、惹かれ合う。
そして生涯をともにすることを誓う。
ここまでなら、恋愛でも、しようと思えば出来ないことではない。
またそうした形で共同生活を送っている男女も世の中にはいるだろう。
だが、結婚となると話は大きく変わってくる。
なぜなら、当人同士では完結しない出来事がたくさん出てくるから。
そう、結婚とは、お互いの家族と家族をもひっくるめて
生涯付き合っていくことを誓い合う行為なのだ。
このドラマでは、“君子と磯次郎”というふたりが結婚をし、
さまざまな経験をしながら、恋愛と結婚の違いをまざまざと思い知らされていく。
嫁である君子の視点から描かれている物語において、
夫の実家との付き合いは、何から何まで困難で、
2人の結婚生活にとって、障害ですらある。
しかしながら、「俺に任せて」が口癖の、頼りにならないその場凌ぎの夫に、
時には愛想が尽きそうにもなりながらも、
そうした面倒を避けられず、文句を言いながらも、
いつの間にか巻き込まれてしまう外面のよい君子の性格は、
とても前向きで好ましくうつった。
また、たとえその場凌ぎであったとしても
妻を守るため、実家の家族を守るために
「俺に任せて」といつも笑顔で胸を張る磯次郎には愛を感じた。
その結果、君子はほんの少しづつだが、磯次郎の実家にとけこみ、
やがて本当の家族の一員のようになっていく。
「エラいところに嫁いでしまった!」というのは、決して彼女ひとりの叫びではない。
それはおそらく、結婚をしたばかりの大半の女性の叫びだと思う。
しかし、夫を愛するように、夫の家族を愛し、
その一員となる喜びを徐々に噛みしめていくことは
結構しあわせなことなのではないだろうか?と、この作品は私に思わせてくれた。
もちろんそこに、苦労は耐えなく、とてつもなく大変で、
磯次郎のようなしっかり支えてくれるダンナ様が必要不可欠だけれど。
だが、血の繋がった家族を大事に出来ない人に、
果たしてアカの他人を守ることが出来るだろうか?
そんなことを強く思った。
1話完結で、全体を通してどうこうというスケール感の大きさはないものの、
その分、安心して楽しめる近年稀れにみるホームドラマだったと思う。
今まで2枚目路線が多かった谷原章介が演じた
天然ボケでまったく頼りにならないが、どこか憎めない夫、
磯次郎もとてもキュートで、新境地開拓…といったところだろうか?
| drama | 23:55 | comments(7) | trackbacks(0) |
10月期ドラマ 視聴率ランキング
マイベスト5を発表したところで、
恒例の視聴率ランキングを見てみることにしよう。

1 Dr.コトー診療所2006 22.1%(3)
2 のだめカンタービレ 18.8%(1)
3 14才の母 18.6%
4 僕の歩く道 18.2%
5 渡る世間は鬼ばかり 18.0%
6 相棒 season 后15.5%
7 おみやさん5 13.5%
8 セーラー服と機関銃 13.3%(4)
9 家族 11.9%(5)
10 たったひとつの恋 11.6%
11 役者魂! 9.6%
12 鉄板少女アカネ 8.7%
13 嫌われ松子の一生 8.2%(2)
14 だめんず・うぉ〜か〜 8.1%
15 アンナさんのおまめ 7.2%

太字は私が視聴していたドラマ。
視聴率横の青数字は、私がつけたランキングである。
いつもにも増して、天邪鬼っぷりが目立つ orz

やはり“わた鬼”は強し。
今クールは20%超えの作品がひさびさに出た。
が、そのせいで裏で放送されていた“松子”は
作品のクオリティーが高かったにも関わらず、
平均視聴率は8%台と振るわなかったのが残念。
また、アレだけの宣伝を打ち、キャストも旬の若手役者を揃え
北川悦吏子脚本、小田和正の主題歌提供と、万全の布陣で臨んだ
“ひと恋”の視聴率は、10%台をキープするのがやっと、という出来の悪さ。
しかし、あのストーリーで“ひと桁の恋”にならなかっただけマシというものか…?
同局で、とぼしい宣伝費ながら、役者と脚本家のみで勝負を賭けた
“14才の母”がどうどう視聴率3位に入ったのと好対照だった。
松たか子、藤田まことのキャストの妙を活かしきれず、
平均視聴率が一桁で終わってしまった“役者魂!”も予想外の結果だった。
| drama | 23:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
2006年10月期ドラマ マイベスト5
1位 のだめカンタービレ
暗くて重いテーマが多い、このクールのドラマの中で唯一、明るく華やかだった。
また、もっともクリスマスらしく、このクールならでは!の雰囲気を
演出していたのが、良かった。

2位 嫌われ松子の一生
コトーの裏番組だったため、視聴率的には振るわなかったが、
いまどきよくある1話完結という形に逃げず、来週の展開がどうなるのか、
良くも悪くも、毎週気になる作品だった。
ありがちなハッピーエンドではなく
気持ち的に納得の出来るラストを用意してくれたストーリー作りは秀逸。
加えて、内山理名の名演に拍手を贈りたい。

3位 Dr.コトー診療所
人間ドラマを見せながら、その中で「医師とは何か?」という
非常に難解なテーマに真っ向から取り組む素晴らしさに脱帽。
脇キャラも粒揃いで、チームワークの良さが作品を通して滲み出ていた。

4位 セーラー服と機関銃
これ以上、ベタな展開はない!というくらいにベタベタな任侠モノだったが
主演の長澤まさみ、堤真一の迫真の演技がベタの強力さを見せつけてくれた。
究極のベタさに、毎回のように泣かされた、パワー溢れる作品だった。

5位 家族
渡哲也の素晴らしい演技は、さすがボス!
エプロンを付けていてもかっこいいのはなぜ?
竹野内豊にいたっては、今まででいちばんよい演技をしていた気がする。
石田ゆり子が頑張ってくれたら、もう少し上のランクを狙えたかもしれない。

**********************************

以下は今期、私が見ていたドラマ。
この中からベスト5を決定しました。

日:鉄板少女アカネ(TBS 21:00)
月:のだめカンタービレ(フジ 21:00)
火:役者魂!(フジ 21:00)
  僕の歩く道(フジ 22:00)
水:14才の母(NTV 22:00)
木:だめんず・うぉ〜か〜(テレ朝 21:00)
  嫌われ松子の一生(TBS 22:00)
  Dr.コトー診療所(フジ 22:00)
金:家族(テレ朝 21:00)
  セーラー服と機関銃(TBS 22:00)
土:たったひとつの恋(NTV 21:00)
| drama | 02:21 | comments(6) | trackbacks(1) |
『役者魂!』全11話 視聴完了
役者魂! (出演 松たか子、藤田まこと)
役者魂! (出演 松たか子、藤田まこと)

“藤田まこと演じる役者バカと、そのマネージャー松たか子が繰り広げる物語”
という予備知識しか持たずに番組を見始めた私は、
当初この作品を多いに誤解していた。
頑固で年老いた役者バカの生き様を、忍耐強いマネージャーとのやりとりで描く
軽いスラップスティックコメディだとばかり思っていたのだ。
ところが、蓋を開けて、あらビックリ!
見事に裏切られた…もちろん良い意味ではあるが。
タイトルバックで無数の山手線の上に“役者魂!”というロゴが
びっしり並んでいる意味を理解したのは、
恥ずかしながら、松たか子演じる主人公・烏山瞳美が
藤田まこと演じる本能寺海造と、その子ども・桜子、宙太と共に
彼の家で家族としていっしょに暮らし始める、中盤以降のことだった。
またそれは、ただ何となくドタバタしていた作品が、
私にとって、はじめて意味を持った瞬間でもあった。
この作品における“役者”とは、決して職業のことを意味しているのではなく、
この世に生を受けたすべての人びとのことを指している言葉であった。
人は誰もが自分自身の人生という舞台に立ち、そこで私という名の主役を演じる。
そしてあの世に旅立つその時まで、その役をきちんと真っ当しなければいけない。
それこそが『役者魂!』の真の意味であったのだ。
本能寺、瞳美、桜子、宙太が、共に暮らすという形で擬似家族をはじめたことにより
さまざまな問題が起こりだし、それに伴う形で
このテーマがくっきりと浮かび上がってきたように思う。
そういう意味では、序盤が少しもたつき過ぎた気がする。
もう少し早く、このメインテーマに気付くことが出来れば、
もっとこのドラマを楽しめたのに…
それは私の責任か、果たして脚本家の責任か?
しめっぽくなりがちなテーマを、そうならないように
軽いペーソスとコメディを交えながら描きたかった気持ちはよくわかる。
だが、なぜだろう?
どこかもうひとつ吹っ切れない感じがラストまで残った。
当然、得られるであろうカタルシスが得られず、
肩透しを食らわされたような気持ちになるのである。
どこか宙ぶらりんで、心の落ち着く先がない。
シリアスとコメディのバランスの悪さとでもいうのだろうか?
君塚良一は刑事モノは面白いが、その他の作品ではベタな人情モノが多い。
もとは欽ちゃん劇団の座付作家からスタートした癖かもしれないが、
こうした捻りをきかせた人情ストーリーには不向きな気がする。
もし、同じテーマで岡田惠和が書いていたとしたらどうだっただろう?
このジャンルは岡田惠和がもっとも得意とするところではないだろうか?
とはいえ、松たか子の頑張りは見ていて、十分すぎるほどの評価に値したし、
その他のキャストも皆、“役者魂!”のタイトルにふさわしく
実によく自分の役割をこなしていたと思う。
だが、それゆえ、いささか役者に寄り掛かり過ぎた
脚本になってしまったような気がして残念でならない。
| drama | 23:58 | comments(2) | trackbacks(0) |
『のだめカンタービレ』全11話 視聴完了
のだめカンタービレ (出演 上野樹里、玉木宏)
のだめカンタービレ (出演 上野樹里、玉木宏)

衛藤凛の真骨頂、見たり!といった見事な脚本だった。
前回の『スローダンス』では諸々の事情があって、
およそ彼女らしくない話しか見られなかっただけに
今回、2度目の月9登板で見事に如何なく実力を発揮されたことをうれしく思う。
原作があり、しかもまだ未完結な場合、
ストーリーをどう導いていくかは、まさに脚本家次第。
原作のイメージを壊すことなく、独自の着地点を見つけなければならない。
その着地点は、指揮者志望だがピアノ科に在籍していた千秋真一が
不満いっぱいで過ごしていた日本という地で、
素晴らしい仲間たちと出会い、世界に通用するオーケストラを
自分たちの手で作り、指揮者となること。
子どもの頃に受けたトラウマのせいで、才能がありながら
ただ楽しくピアノが弾ければいいと思っていた
のだめこと野田恵が、千秋への恋心から、
初めてコンクールに挑戦し、たくさんの人びとの前で演奏することへの快感を覚え
ほんの少しだけ、本格的な演奏家への道に目覚めることに絞られた。
原作にたくさん登場するキャラクターの個性も、少しづつではあるが、
このテーマに沿って、適確な形できちんと盛り込まれていたと思う。
よい作品には、その作品独自の色がある。
それは役者が醸し出すものだが、その色を決めるのは演出家である。
また演出家が適確な色を決められたからといって
必ずしも役者がその色を演じきれるとは限らない。
だが、その点を今回は実に見事にクリアしていたのではないかと思う。
通常では考えられない、手書きのハートマークや涙、
果ては走っているときの効果線まで飛び出したが、
玉木、上野をはじめとする、役者たちの演技は見事にマンガチックで
妙なリアリティを出すよりも、かえって良かったように思う。
何より、原作は紙媒体のため、演奏は聴けないが、
全編通じて、流れる名曲クラシックのBGMは、
これまでクラシックに縁のなかった人たちの胸に
新鮮に響いたのではないだろうか?
クリスマスシーズンクールだというのに、
全体的に重苦しいテーマを扱ったドラマが多かった中、
この作品だけが、唯一クリスマスらしく、明るく華やかだった。
故郷に帰ったのだめを千秋が追いかけ、後ろから抱きしめて
「メリークリスマス」というシーン。
日本での最後の演奏会で、初めて指揮をした演目
ベト7こと“ベートーベン交響曲第7番”を振りながら、
これまでの出来事を回想するシーン。
どれをとっても、最終回の常套手段である。
だが、そんなベタな作品がテレビという媒体には丁度よい。
テレビに向かって「こういうのが見たかったんだよ!」と思わず叫んでいた。
クリスマスの夜にふさわしい、実に素敵な最終回だったと思う。
| drama | 23:58 | comments(6) | trackbacks(9) |
『Dr.コトー診療所 2006』全11話 視聴完了
Dr.コトー診療所 2006 DVD-BOX
Dr.コトー診療所 2006 DVD-BOX
吉岡秀隆

前作では、離島に赴任してきたコトーこと五島健助が
次々に人びとの命を救い、次第に島民に受け入れられていく様子を
1話完結のエピソードを連ねて、丁寧に描いていった。
島民にとって、コトーはどんな怪我や病気も治すことの出来る
魔法使いのような存在に映ったことだろう。
それから3年。
今シリーズでは、どんな病気も治してしまう
(重さん曰く)スーパードクター、コトーではなく、
ひとりの人間としての五島健助がクローズアップされて描かれることとなった。
1話目から最終話までを通じて、共通していたテーマは
「医師とはなにか?」ということ。
ひとりの人間として、この命題に向かい合うコトーの姿が
各回を通して見事に描かれていたと思う。
「ひとりひとりの患者を家族のように思って接していては身が持たないぞ」と、
ことあるごとに口にしていた、東京の大学病院で働く、同期の鳴海医師との対比が、
ラストに結実するさまは見事。
鳴海には、かつて自分の妻の手術を執刀し、冷静な判断を欠いたために、
彼女を植物人間状態にしてしまったという過去があった。
その彼は言う。
「人の命を救うということは、本来人間が踏み込んではいけない領域に
 足を踏み入れることだ。
 そこに感情が存在したとき、医者は大きな間違いを起こす。
 医者は患者と家族にはなれない、いや、なってはいけないのだ」と。
彩佳の手術中、一瞬冷静さを失ったコトーの胸を、鳴海の言葉が揺さぶる。
そして彼は、久しぶりに本当の家族のもとへ電話をかける。
電話に出た母親は、彼が医者を目指すきっかけとなった柏木医師が、
その朝、亡くなったことを告げ、その柏木が
大学病院を辞め、離島で医療行為に尽力している五島を絶えず気にかけ、
「医者なら一度は彼のような生き方をしてみたいものだが、
 なかなかそれを実行に移すのは難しい」
と言っていたときかされる。
その言葉は、苦悩の底で葛藤を抱いていた彼に、
自分なりの答えを与えてくれたのだった。
鳴海と五島は好対照の人物として描かれているが、
ふたり揃って言えることは、己に課した命題に
“覚悟を決めて臨んでいる姿勢”とでも言うのだろうか?
これは三上医師にも、医師を志している剛洋にも言えることだが
「医師とは何か?」
そこには正解などなく、ただ絶えず、その問題から目をそむけず、
その意味を探し続けることこそが答えになるのではないだろうか?
私にはそんな風に感じられるラストだった。
テーマが重い分だけ、前作のようなすっきりとした後味はなく
11話通して、暗雲が立ち込めているような雰囲気だったのは仕方がないが、
医師としての在り方を問いつづけながら終わる今作も
秀作であったことに間違いはないだろう。
物語に色を添えてくれた重さん、和田さん、ミナちゃん、の明るさが印象に残った。
| drama | 23:58 | comments(5) | trackbacks(2) |
『嫌われ松子の一生』全11話 視聴完了
嫌われ松子の一生 TVドラマ版 DVD-BOX
嫌われ松子の一生 TVドラマ版 DVD-BOX
内山理名

国立大学を出て、地元の中学教師となった川尻松子。
学校でも、やさしく、きれいで、全生徒のマドンナ的な先生だった。
そんな彼女は、校長と修学旅行の下見に二人だけで出掛け、レイプ未遂される。
おまけに修学旅行本番の宿泊先で盗難事件が起こったことから
狡猾にすべてを揉み消され、学校からも追い出されるはめに…
そんな折、追い詰められた松子は、病弱な妹・久美の首を締め
生まれ育った家を飛びだしてしまう。
やがて、このことがきっかけとなり、彼女は実家とも離縁されることになるのだが、
すべては、彼女が、他人より若くて美しく聡明だったことに端を発する
転落ストーリーというのが、なんとも皮肉だ。
普通なら、誰よりもしあわせになれる要素をたくさん持ち合わせていたはずなのに
彼女の場合、その利点がいつも裏目、裏目に出てしまう。
ストーリーだけを追っていくと、とてつもなく不幸で悲しい物語だが
どこか滑稽で、不思議な清々しさがあり、見終えたあと、
「まぁ、世の中なんとかなるだろう」的な気持ちのよいパワーが
自分の中に芽生えていたのは、松子を演じた内山理名の持つ魅力のせいだろう。
ちょっと野暮ったく、しかし芯の強い印象がある彼女。
その野暮ったいところが、今回は清楚という魅力に変わっていた。
ソープ嬢になろうが、殺人犯になろうが、どこまで落ちようとも、
この清楚さだけは、ラストまで失われることがなかった。
まさに川尻松子は彼女にとってドンピシャ!の役だったと思う。
逆に彼女以外のキャスティングは考えられないと思えるほどの
よい出来だったのではないだろうか?
不思議な潔さと、透明感のある演技が、
毎回、暗いストーリーに光をあたえてくれた。
彼女の望んだしあわせは、幼い頃から何ひとつとして叶わなかった。
それは紛れもない事実だが、どんなに悲惨な目にあっても
決してめげることなく、誰かを愛することに一生懸命だった彼女が
私には愛おしくてたまらない。
最後まで明日を信じ、その一生を生き抜いた、
彼女の人生は本当に不幸だったのだろうか?
確かに傍目には不幸であったかもしれない。
だが、彼女自身は最後までしあわせになることを放棄しなかった。
それまで知らされていなかった伯母の人生を知ることで
誰かを愛することのひたむきさに触れ、背中を押された
松子の姪である明日香と同じように、
私たち視聴者も彼女の生き様からさまざまなものをもらった気がする。
ラストシーン、松子がずっと帰りたがっていた
転落前のあの河原で、中学教師であった一番まぶしかった頃の彼女と
大人になった洋一が、自転車にふたり乗りをして
どこまでも走っていく光景を見ていたら、
サブタイトル通り、彼女はきっと
“天上のしあわせ”を手に入れることが出来たのだろうと、
心の底から思うことが出来た。
そして「松子、やっと願いが叶ってよかったね」と、
この物語はひとりの女性の転落人生を描いた悲しい物語などでは決してない、
ハッピーエンドな物語なのだと、私には思えた。

裏番組でDr.コトーが放送されていたために
視聴していた人が少ないのが、とても残念。
DVD化された折にはぜひ見てもらいたい、今期のお勧めドラマである。
| drama | 23:17 | comments(2) | trackbacks(0) |
『14才の母』全11話 視聴完了
14才の母 (出演 志田未来)
14才の母 (出演 志田未来)

放送中から、肯定的意見と否定的意見が半々で、
一時は番組打ち切りの噂まで飛び出した作品。
その主な内容は
「14才で妊娠、出産するような題材を、
テレビドラマで扱うのは不適切ではないか?」
というものだった。
だが、脚本家の井上由美子をはじめとする、
この番組のスタッフ全員が訴えたかったこととは
“命の大切さ”ただそれだけではないだろうか?
しかし、派手な役者も宣伝を打つ予算もどこにもない。
何とかひとりでも多くの人に見てもらうためには
人びとを惹きつけるセンセーショナルなモチーフが必要だったのではないか?
そして、私にはそれが
“14才の普通の女子中学生の妊娠・出産”
だったように思われる。
事実、このタイトルだけで番組に興味を持った人もたくさんいるはずだ。
そして、単なるセンセーショナルな作品にしないために、
視聴者はいろいろなことを毎回、問われてきた気がする。
「両親とはどういう存在か」
「誰かを愛するとはどういうことか」
「大切な人を守るために自分が出来ることはいったい何なのか」
それらはすべて、メインテーマへと繋がっていく。
即ち
「命は決して自分ひとりだけのものではない」
ということ。
日々、命を粗末にするようなニュースが
マスコミによって垂れ流されている中で
今、忘れられかけている、こんな当たり前で大切なことを
この作品はただ伝えたかったのではないか…と私は思う。
作中、一般論としての正論を述べるのは
女手ひとつで子どもを育てた桐野静香だけで、
確かに、最後まで、綺麗ごと過ぎる展開ではあったと思う。
だが、何度も繰りかえすようだが、この作品の真のテーマは
14才の少女が子どもを出産するという話ではない。
そのことを踏まえて、もう一度見直してみたとき
煌くような命の輝きを、生命の尊さを、人の強さというものを
私たちは必ず、再認識出来るような気がしている。
| drama | 23:57 | comments(2) | trackbacks(4) |
『僕の歩く道』全11話 視聴完了
僕の歩く道 DVD-BOX
僕の歩く道 DVD-BOX

“Everybody is perfect.”
障害だって、個性と言える世の中になって欲しい。


公式HPを開くと、まず最初にこの文章が飛び込んでくる。

そして、生んでくれて、ありがとう。と、続く。

障害を持った人が、社会でいかに生きていったらよいのか、
単に職場といった公の場所だけでなく、家庭といった私的な場所でも
常に葛藤がつきまとうことを、この作品ではよく描いていたと思う。
物語は障害を持った輝明が、懸命に生きることで、
健常者に影響を与え、やがてすべての人に受け入れられていく…という
仕上がりになっている。
彼の障害は、幸いなことにそれほど重度ではなく
最後はグループホームに入って、その年相応の自立した生活を送れるようになる。
極めて完璧なハッピーエンドだ。
本当にこんな社会になってくれたら、どんなに素晴らしいだろう。
しかし、それは祈りに似た気持ちであって、現実味には多いに欠けている。
非常によく出来たドラマではあった。
しかし、これは所詮ドラマであり、現実はそんなにあまくない、
という思いのほうが先に立ってしまう作品だった。

知的障害者を身内に持っている人の多くは、多かれ少なかれ
おそらく皆、そう感じたのではないだろうか?
ひと口に障害といっても、その程度は個々に大きな差があり、
テレビドラマで扱うには、この問題はあまりにデリケートすぎる
というのが私の個人的見解である。
| drama | 22:29 | comments(4) | trackbacks(2) |
『たったひとつの恋』全10話 視聴完了
たったひとつの恋 (出演 亀梨和也、綾瀬はるか)
たったひとつの恋 (出演 亀梨和也、綾瀬はるか)

イタイドラマだった。イタイという言葉に失礼なくらいイタイ。
北川悦吏子 The End といっても言い過ぎではないだろう。
まるで、素人が書いている、亀梨和也との妄想ドラマのような作品だった。
すると亀梨は被害者というべきか?
北川は今回のドラマで、亀梨に中て書きをしたらしいが、
それはひと昔前にキムタクにやらせてたような役じゃない?
という感じがしたのは私だけだろうか?
そのせいかどうかはわからないが、
セリフの間、細かな仕草、目線のとばし方、など
亀梨の演技はことごとく、キムタクに激似で気味が悪いほどだった。
主役2人の恋物語はまったくもってリアリティがなく、
脇役の田中聖演じる甲と、戸田恵梨香演じる裕子との恋物語のほうが
よほど微笑ましく、ラストも納得がいった。
最終回前、少し以前の北川らしさをとり戻したか?と思い
ラストはそれなりに期待していたのだが、
ご都合主義のハッピーエンドで終わってしまい、
「アンタ、それでもプロの脚本家かよ!」
と思わずテレビに突っ込みを入れてしまった。

こんなことなら、NHKドラマを見ればよかった…
| drama | 23:36 | comments(7) | trackbacks(3) |